2009年06月30日

エンジン シリンダーの研磨


リード90のエンジンのシリンダーの研磨作業
 シリンダーの内径には、ピストンの上下運動のためシリンダーの内径にはピストンの材料のアルミがこびりついています。

 ピストンの運動は上下運動のため、研磨するための研磨運動の研磨目は上下の縦方向ではなく、横方向が望ましいのです。つまりシリンダーを回転させて、磨く方がピストン運動にとっては良いと言えます。

 こびりついたアルミをはがすため、治具を作りました。
 シリンダーに穴が空いてあり、その4本のボルト穴を使って、治具に固定しました。


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治具を汎用旋盤にて回転させる


 シリンダーの内径を手でペーパーをかけるのは大変手間がかかります。そして、ペーパーをかけるにしても上下の運動になり引き目も上下となります。
 下の写真のように旋盤にて取付回転させれば、こすった引き目も横方向に出ますので、圧縮漏れ防止につながります。

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 内径測定機シリンダーゲージにて、シリンダーの加工前の内径の大きさをチェックしております。


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 シリンダーを回転させて、ペーパーにてアルミカスを取り除いています。この時にシリンダーの内径にアルミカスがこびりついたままになっていると、エンジンの回転が高くなりアクセルを上げて高回転になるとピストンリングに負荷がかかり、また焼きつきの原因となります。そのため細かく根気よくきれいに仕上げる必要があります。


 旋盤加工の作業の中でもこの磨き作業のペーパーがけは、一番事故が多い作業です。 この作業をする時は、ある程度の熟練者でも気を抜く事は出来ません。
 慣れない人や素人の方は、非常に危険な作業ですので正直経験者以外はお薦めできません。やらない方が良いです。 軍手をしたままで作業すると指をもっていかれる事があったり、回転物に素手で触れなくれはならない作業は大変危険です。 
 写真を載せておりますが、くれぐれも責任は取れませんので、注意して下さい。



 シリンダーの内径にアルミカスが無くなり、縦方向の傷も無くなったところで内径を測定してみます。
 加工前の測定値と比べて、どのくらい大きくなったのかが重要です。


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 加工前の内径の大きさより、カスを取り除いた後の内径の大きさは、測定値で、+0.01大きくなりました。この程度の値で済んだなら、標準のピストンとピストンリングで十分です。エンジンの焼きつきとしてはそれほどひどくなかったようで、最小限度の被害で済んだようです。
 

 エンジン部分の部品をもと道理に組み上げて、エンジンをかけるため 次はキャブレターです。


2009年06月28日

エンジン シリンダーの取り外し


シート下のカウルや部品を取りはずしたら、いよいよエンジンのオーバーホールへ進んでいきます。
 プラグの周りのある4本のボルトをボックスレンチで緩めて、エンジンのヘッドは外してしまいます。
 次にピストンの頭とシリンダーが見えてきますので、シリンダーをゆっくり持ち上げていきます。


 この時に注意する点があります。  今回のようなエンジンが焼きついてしまったり、不具合などでエンジンをばらす時には、そのまま外してしまう時にピストンリングやスラッジがクランクケースの中へ落ちしまいます。

 それを防ぐために、全部取っ払ってしまう前に、ピストンからごみが落ちないように、下の写真のように、ウエースを押し込んでごみがクランクケースの中に入らないように注意します。
 下のケースの方へ破損したピストンリングやスラッジが落ちてしますと
クランクケースの中に落ちると、エアーで飛ばすか、エンジンを逆さにして取るなど面倒な作業が発生してしまいます

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ごみ落下防止ため ウエースを !
 



 シリンダーが外したら、次にピストンをクランクから外します


 ピストンを手にとって見ると、アルミのスカート部分がこすれて傷だらけです。シリンダーの周りにも、ピストンのアルミがこびりついて傷が付いています

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取りだしたピストン

   シリンダー内を見てみると、ピストンの損傷の程度ならば、シリンダーの内径には大きな傷や食い込みは無く、シリンダーの内径に取り付いたアルミのカスを綺麗に取りきれれば、ボアアップしないで、ピストン交換だけで済みそうでと判断しました。  自分に何度も言い聞かせて、次の作業を進めました。
 シリンダーの内径の傷がひどい場合はボアップしなければなりませんが、仮にボアップをするにしてもシリンダーの内径を磨いてみないと判断できません。 いったん大きくしてしまったら元には戻りません。 
 磨いてみてからの
判断でも遅くないのです。